勝負は襦袢から始まっている。

襦袢とは

着物(長着)の下に着るものを指します。 ポルトガル語の「ジバゥン(gibão)」からきた単語で、大きく肌襦袢と襦袢に分けられます。肌襦袢は肌の上に直接着る下着を指し、一般的に襦袢といえば、その上に着る襦袢を意味します。

着物は直線、身体は曲線


着物は全て直線で構成されています。着姿も直線。
そのため、シワはどうしても汚く見えてしまいます。襟元から何から緩みなくぴしっと直線になってる、それが恰好よく見える秘訣です。

でも、人の体は曲線でできていますよね。
そのまま着物を巻き付けても、直線にはなりません。
折り目をきちんと作りながら、まっすぐ身体に沿わせていく。
つまり、着物を着るっていうのは、折り紙のようなものなんです。

瓶を風呂敷で包んだことありますか?
もしくは丸いものとか。あれです。
とはいえ、実際にやってみると難しいのもまた事実。
そこで秘密兵器をお教えしましょう。襦袢です。


着物を恰好よく着るためのキモは襦袢


私は着物を着始めたとき、襦袢は単なる下着だと思ってました。
まだまだ着付けの便利グッズなどに頼っていた頃でしたから、襦袢を着ているように見えるつけ襟などを発見して、これでいーじゃん、なんて気軽に思ってました。

でも、手軽なはずなのに、なんだかむしろ手間がかかるんです。
するっと着物が馴染んでくれなくて、あちこち何度も直して。
なんでかしら、とずっと思ってました。

今ならわかります。
襦袢がきれいに形作られていれば、着物はそれに沿わせていくだけできれいに形になります。
別に二部式でも、肌着との件用タイプでも問題ありません。
ちゃんと襟芯を入れて形作っておけば、襟元もきれいに決まります。つけ襟だけではむしろ技術が必要。
つまりはそういうことだったのです。

騙されたと思って、襦袢をきちんと着てから着付けしてみてください。


女性ならわかる、補正下着の威力。
格段に楽ちんにきれいな着姿になります。着崩れもしなくなります。

高い襦袢である必要はありません。形さえ整えば業務用でもOK。
でも、最初はつけ襟などできれいに着るということはむしろ難しいことをまずは覚えてください。


カラフルな襦袢も楽しい



正絹の襦袢は洗濯機で洗えないしちょっと手間はかかりますが、いろんな柄が選べて気分もあがるので好き。
お気に入りの着物地で作っても気分があがります。


これを書いた人★

洋服で飲みに行くと「あれ着物じゃないの?」といわれてしまう普段着物研究家。
沖縄独特の茶道「琉球茶道ぶくぶく茶」 の東京分室主催。
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